一級建築士事務所 田建築研究所 ATELIER"DEN"

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内部環境のコントロール方法はライフスタイルと関係がありますか?

2015.7.14

アクティブ型とパッシブ型、二つに一つではないですが・・・

断熱結露対策は予算もさることながら、そこに居住されるかたがたのライフスタイルによって取捨選択が必要です。その選択基準としてライフスタイルと密接にかかわってくるのが内部環境のつくり方になります。大きく2つあります。気密化と計画換気空調による自律型のアクティブ環境型と、自然エネルギーを最大限取り込む依存型のパッシブ環境型があります。以下にコメントします。

  1. アクティブ環境型

    住宅においてはいわゆる高気密高断熱計画換気空調仕様がひとつの完成形かと思いますが、効果を最大限発揮するには高気密が不可欠です。高気密高断熱仕様は寒冷地を主に想定した仕様で、効果を得るには開口部を閉め切ることが前提となり、外界の影響を遮断した環境をつくりだすことにより機械制御しやすくしているものです。それゆえ空調負荷が低減され省エネにも寄与するのです。
    この型を選択するケースとして以下が考えられます。(当方で検討したケースです。)

    • 花粉症、アトピー等アレルギーをお持ちの方がいらっしゃる場合
    • 夫婦共働き等で日中留守にしていることの多い場合
    • 狭小敷地で有効な外部空間(ニワ等)とセットになった開口部の確保が難しい場合
    • 周囲の環境が排気ガスや騒音で良好でない場合
    • 病院や美術館等デリケートな内部環境とする必要がある場合
  2. パッシブ環境型

    これはアクティブに対する考え方ではなく、アクティブの中にパッシブの長所を取り入れることも十分に可能です。(太陽光や熱、地熱、雨水、井水利用等。)
    住宅において上記との大きな違いは空気の自然流入の程度(気密化の程度)です。具体的には換気用の開口部の種類と配列、その付近の外部環境の作り方(ニワの整備)でしょうか。
    パッシブ型のひとつの完成形として二重通気工法という考え方があります。これは構造体の内外に通気層を設けて内外の通気層をセンサーにより弁の開閉でつなげたり切り離したりすることで、内部環境に外部環境の良さを取り込むベンチレーサーになったり、内部環境を保持する保温層になったりする仕組みです。
    省エネ効果は機械制御で外部に影響を受けないことにより、アクティブ型の方が予測はしやすいかもしれません。
    (快適性には個人差があり生活の自由度、自然とのかかわり、といった観点からパッシブ型を選択し、機械に可能な限り頼らない結果、省エネとなるケースもあります。)
    センサーによる制御はしておりませんが二重通気層により快適な環境を獲得しつつ、それを建物のデザインに活かした例も当事務所の建物事例にあります。